手作り甲冑奮闘記【紫糸縅桶側胴具足】
【一】胴の背の部分を作る!!
@型紙に寸法を取る。
まず型紙に肩幅・首の根から腰、脇下から腰、ウエストを測ります。そして測った数値をもとに型を書きます。
Aそして斬る・・・じゃなくて切る^^;
型を切り、真中に線を引きます。
B形を整えていく
そして水ふきなどを使いながら形を整え、ダンボールを当てます。そしてトンカチなどで丸みをつけ、形を整えます。
C丸みをつけ、体に合わせる。
このような形にし、さらに切りこみ等をつけ、体に合わせます。
D針金で肩の部分を補強
型の部分に補強用の針金をつけます。針金はガムテープで仮止めします。
E第一回目の作業終了
補強した針金をダンボールで覆い、木工ボンドで接着します。ここで第一回目の作業は終了です。
F桶側用のパーツを切る
桶側用に固目のダンボールを切ります。そして胴に合わせるために水でしならせます。
G桶側を貼る
ホッチキスとボンドを使い、桶側を貼っていきます。かなり頑丈になり、鎧らしくなってきました^^
【ニ】前胴を作る!!
@型紙に形を取る
背と同様に体のサイズに合わせて型紙を切ります。
A金槌で丸みをつける
また背の部分と同様にトンカチで丸みをつけます。
B切り込みなどを入れ、形を整える
更に各所に切り込みを入れ、形を整えます。
【三】草摺・袖・しころを作る!!
@厚紙を切り、穴を空ける
それぞれ5枚ずつ作ります。草摺は6セット、袖は2セット作ります。そして穴を空けます。
A水で濡らし、形を整える


厚紙ですので水で濡らして曲げます。ちなみに吹き返しの穴は政宗の兜を真似たものです^^
【四】改造
@カッターで桶側を切付小札に改造


さていよいよ色塗り―という段階になりましたが、ここで一海のささやかな(?)野望が芽生えました。ちょっと(全然ちょっとじゃなかったですが^^;)細工をすれば切付小札になるのでは、と考え、写真のようにいたしました。まず頭を丸く切り、線を彫るように切り込みを入れました。
A三具を作る


次に凝ろうと考えたのは三具です。折角本物があるのですから、それを参考にいたしました。ちなみに篭手の素材は長袖の黒シャツを、鎖は洗濯ネットを使用いたしました。
【五】ペンキを塗る
@水性赤ペンキに黒ペンキを混ぜ、塗装


次に塗装です。水性ペンキを使用します。私は赤ペンキに少し黒を混ぜました。また胸の部分は更に黒を混ぜました。塗りは三回ほどします。最後に雰囲気を出すために水で薄めた黒ペンキで黒ずみをつけます。
A糸を威し、毛糸を貼る


ペンキを塗り終わりますと、いよいよ糸を威します。また一海オリジナルとしまして「なんちゃって縅」をつけました。縅糸と同じ色の毛糸を小まめに貼り、あたかも縅をしているかのようにいたしました。また笄金物もつけてみました。ちなみに金色は水性がありませんので、油性を使用しました。
【六】前立を作り、紐を通す
@組み立て、真鍮板で前立てを作る

次は組み立てです。胴に穴を空け、紐を付け、草摺を付けます。そして100円ショップで購入しました真鍮紙を使用し、前立を制作しました。またわかりにくいですが、彫金もしてみました^^このデザインは笹竜胆をイメージしています。
A各部完成!





このような工程を経てやっと完成です。兜へは総角結びと緒を、篭手、佩盾、脛当を本物のようにいたしました。
【七】完成!
@紫糸縅切付小札二枚胴具足
れでぃーすあんどじぇんとるまん!完成作品を着用いたしました♪弓懸や太刀・脇差、髭、軍扇、直垂を着用しました。少し胴が大きかったのですが、まずは成功ではと思います^^
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